不動産 用語解説

【坪単価ってなに?】坪単価で注意するべきポイント!

kei

こんにちは!住プラン不動産の森下です。

家や土地を検討する時に価格の指針となるのが「坪単価」です。

モリシタ
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坪単価って住宅を検討していると良く出てくるワードですよね。

坪単価とは土地や建物の金額を坪数で割った単価のことを言います!

~坪単価とは~

坪単価  =  土地や建物の金額  ÷  坪数

例えば、50坪の土地を5000万円で購入したら

5000÷50でこの土地の坪単価は100万円になります。

💡この記事で分かること💡
  • そもそも坪単価とは何かが分かる
  • 坪単価どこまで含んでいるのかが分かる
  • 坪単価だけで判断しない方がいいことが分かる

そもそも坪とは

モリシタ
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坪単価って言葉はよく耳にするけど、実際にどれくらいの大きさなのかイメージがつかないという方はけっこういらっしゃいます。

ここではそもそもの「坪」の大きさを説明します。

1坪の大きさ = 約3.3㎡(細かくは3.30578㎡なのですが分かりやすくするために小数点第2以下は省き「約」で表記させていただきます)

また、1坪は畳2枚分の大きさに値します。

3.3㎡=畳2枚分の大きさ。

そして坪とは別に用いられる「帖」。LDKや寝室などの各部屋の大きさは帖で表記されることがほとんどなのですが、帖は畳1枚分の大きさになります。

ただ、畳は各地で基準とする大きさが異なっているので、これだと何を基準に「何帖」と決めるのが難しいため、公正競争規約施行規則によると不動産取引においては1帖あたりを1.62㎡で表示することが決められています。

また、不動産の取引や証明においては坪という言葉は使用されていなくて、「㎡」「㎠」などの単位を使用しています。

坪単価の提示の仕方

坪単価を基準にして建築するメーカーを決めようとする方もいるかと思います。

実際に、ネットで検索するとハウスメーカーの坪単価一覧みたいなものが出てきたりするので、お客様からすれば簡単に情報を取得することが出来るかと思います。

ただ、ここで気をつけないといけないのは坪単価の表記には一定のルールはなく、各ハウスメーカーによって表記や計算が違うことが多いです。

どういうことかと言うと、ハウスメーカーによってその坪単価に含まれているものが異なるということです。

まず、提示される金額において大きく分けて「本体工事費用」「附帯工事費用」という項目に分かれます。

・本体工事費 → 基礎、躯体、外壁、屋根、内装、設備等(キッチン、トイレなど)

・附帯工事費 → ガス、水道、エアコン、照明、太陽光発電、地盤改良、外構等

上記は大きく分けた一例ですがその坪単価を計算する際に本体工事費、附帯工事費を何をどこまで入れて坪単価計算しているか各メーカーによって違ったります。

例えば本体工事費をベースに坪単価を計算するA社、本体工事費の「設備」は別で坪単価を計算するB社、本体工事費と附帯工事費の「照明」までは坪単価に含めて計算するC社といったように坪単価は各メーカーによって表現の仕方が違っていることがあったりするので、比較する側は分かりにくくて公平に比較がしにくいことがあります。

坪単価は各メーカーの金額の基準にはなりますが、それだけで判断するのは非常に危険です。

大事なことは坪単価として算出されている根拠を知ることで、その金額に何が含まれているのか、どのような設備グレードでその金額になっているのか、といった金額の内訳を把握することです。

大きい方が割安、小さい方が割高

坪単価は建てる建物の面積が大きければ割安、小さければ割高になります。

例えば、40坪で3000万円の建物だったとすると坪単価は75万円になります。

では40坪の半分の20坪で建てたら1500万円になるかというと、実はそうではないんです。

どういうことかと言うと建物の大きさを小さくしても、基本的に家で生活していく上でなくてはならない設備というのは決まっていますよね。

例えば、キッチン、お風呂、洗面化粧台、トイレ、給湯器、玄関ドア、階段などは必ず使う設備です。これらの設備は建物が大きくても小さくても費用としては変わらないはずです。

40坪で3000万円のうち1000万円が設備費、2000万円がそれ以外という原則であれば、

20坪で1000万円が設備費、1000万円がそれ以外、合計2000万円になり坪単価は100万円になるということです。

逆に50坪の建物だったとすると1000万円が設備費、2500万円がそれ以外、合計3500万円で坪単価は70万円となり40坪の坪単価75万円より割安になります。

極端な例ではありますが要は生活する上でなくてはならない設備費が固定費としてあるので、小さくしたから大きくしたからといって、金額はその大小に比例するわけではないということです。

ちなみに、同じ40坪でも二世帯住宅で親世帯、子世帯それぞれで設備が必要ということになれば、設備費用は倍になるので坪単価としては割高になります。

ただ、建物が大きくなりスペースにゆとりが出来たのでキッチンを大きくしたり、トイレを増やしたり、設備のグレードをアップさせたりするともちろん金額がアップし坪単価も上がりますのでご注意を。

坪単価のからくり

坪単価のからくりということで、例えば1階60㎡、2階60㎡の延べ床面積120㎡の2階建があったとしましょう。

下の図のAは1階あたりが7.5m×8mの60㎡の家

Bは1階あたりが12m×4mの60㎡の家

Aは正方形に近い2階建、Bは長方形の2階建でどちらも1階60㎡、2階60㎡の延べ床面積120㎡の同じ大きさの2階建です。

ここで注目してほしいのは果たして本当に「同じ」120㎡の家かどうかです。

下の図のようにAの外周の長さは

7.5m+8m+7.5m+8mで31mの周長さになります。

一方Bはというと15m+4m+15m+4mで38mの周長さになります。

1階あたり同じ60㎡でもAとBとで7mもの差があります。

何が言いたいかというとその7m分だけ家に使う部材が増えるのでAに比べてBの方が高くなるということです。

その部材とは建物下の基礎、外壁材、躯体、屋根材といった家を建てる際に必要不可欠なハード面の部分です。特にハード面は建物にかかる費用でも大きくウエイトを占めるので、金額面に大きく影響を及ぼす部分です。

つまり同じ大きさの建物であるにも関わらず、Aは坪100万円で出来るところがBは坪105万円になるかもしれないということです。

まったく同じ大きさ、同じ外周の長さで各メーカーの坪単価の比較が出来れば、どのメーカーが高くてどのメーカーが安いのか基準にはなるかと思いますが、全く同じ家というのはなかなか存在しないので、上記のように表面上の坪単価だけで比較するのはあまり意味がないということですね。

もうひとつ坪単価のからくりで下の図でどれが一番金額が安いでしょうか。

少し極端ですよね…(特にCはこんな形の家に出来るのか…笑)

答えはAです!

Aは1階2階ともに同じ大きさの総2階建、Bは1階が大きい2階建、Cは2階が大きい2階建でいずれも30坪です。

実は同じ30坪でもB、Cのように出込み引っ込みがあると建築費用は高くなります。

建築用語で出っ張っている部分を「出隅(でずみ)」、引っ込んでいる部分を「入隅(いりずみ)」と言います。

この出隅、入隅の部分には通常の平らな面に比べて加工を施したり、防水を施したり、複雑な構造になったりするので、その分だけ費用がかかってしまうのです。

逆に言うと、建築費を安くしたければAのようになるべく出隅、入隅を出さないようシンプルな総二階にすればいいということです。

同じ大きさでも作る形や長さによって費用が変わってくるので一概に比較はできないということですね。

まとめ

いろいろ坪単価について書きましたがいかがでしたでしょうか。

家を建てる時、メーカーを比較する時、土地を検討する時に何かと「坪単価」という言葉を耳にし、ネットで調べる人もいるかと思います。

ただ、坪単価はあくまでも基準値にすぎないということを覚えておいて下さい。

坪単価にこだわってしまい、本当に自分にとっての良いハウスメーカーが見つからず、設備や間取りを妥協してしまって希望通りの家を叶えられなかった、なんてことも可能性としてはおおいにあります。

絶対に坪単価だけで各メーカーを比較しないことをおすすめします。

私について
森下圭祐
森下圭祐
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級
元大手ハウスメーカー営業(10年) プライベートでは、妻、子(4歳)、ペットのポメラニアン&ベタ(熱帯魚)と暮らしています。 趣味は家庭菜園と旅行とゴルフ。

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