【いらなかった…】注文住宅で後悔した設備5選
天窓
東京都内の密集地などで効率良く光を取り入れましょうといったような提案をする設計がいます。
確かに天井から明かりが確保でき、特に密集した都心なんかで家から空が見えるなんて魅力に感じますよね。
でも実際はつけなかったら良かったと後悔する人が多いんです。
なんといっても一番の理由は夏の直射日光で部屋かすごく暑くなってしまうんです。
しかも天窓は普通の窓と違って断熱性能がそこまで高くないんですよ。
よく「冬は上から太陽を取り入れられるので部屋が暖かいですよ」といって提案する設計もいますが、そもそも冬は太陽の位置が低いので実は期待するほどの効果がないですし、それよりも夏が暑すぎるという声の方が圧倒的に多いです…
住宅展示場なんかでも天窓を付けているところもありますが、ここから空が見えますよといった素敵な営業トークに乗せられてつける方もいるかと思います。
あれはあくまでもよく見せるための展示にしかすぎず、そもそも皆さん展示場には住まないですよね。
さらに天窓を付けることによって約20万円程コストアップもします。
さらにさらに、天窓部分は防水対策をしっかり施さないと雨漏れの可能性を高めてしまいます。
もし、運悪く腕の良くない施工業者にあたってしまったら…なんてことは考えたくないですよね。
いくら保証が付いていますといっても住んでる家に業者が出入りして修復してもらうのは、煩わしいものなんです。
法規制の関係で天窓を付けざるを得ないということであれば仕方がないと思いますが、もし付けるとなると上のようなリスクも想定しておく必要があります。
【補助金がもらえる可能性がある!?】
東京で建築するなら、「東京ゼロエミ住宅補助金」が受けられる可能性があります。
東京ゼロエミ住宅補助金とは、エネルギー効率の良い家には効率のグレードによって補助金が出る制度です(東京のみ)。
エネルギー効率が良い家とは、高断熱、高省エネの家のことを指します。
高い断熱性能が求められますが、天窓があることによって一気に断熱の性能数値が下がり、天窓のせいで補助金をもらえる水準を満たすのが難しくなることも…
補助金をうまく使ってできるだけ安く建てたいよね!
東京ゼロエミ住宅補助金の申請期間は令和6年3月29までの制度だから期限に気を付けてね。(2023年8月時点)
もしかしたら延長の可能性もあるから興味がある人はチェックしてください~
お風呂の鏡
お風呂の鏡も付けなかったら良かったとよく後悔の声を聞きます。
なぜ付けなかったら良かったかというとお察しの通り掃除が大変なんです。
鏡の水垢がなかなか取れなくて掃除が大変…
これなら付けなかったらよかった泣
あの水垢がなかなか取れなくて汚く見えてしまうんですよね。
毎日最後にお風呂に入った人が鏡をきれいに拭き取ればいいのですが、最初はやっていてもだんだん面倒くさくなりますよね(私の家がそうでした…)
しかもお風呂に入っていて鏡を見ようとしても曇って見れなかったりするんです。
お風呂で髭を剃ったりお化粧を落としたりするので鏡は絶対必要という方もいると思いますが、新しく家を建てるならあの水垢から解放されたいという方も多いんじゃないでしょうか。
私はハウスメーカー時代にはお風呂の打合せ時には必ず髭を剃る場所とお化粧を落とす場所はどこかを確認して鏡は必要かを確認していました。
掃除の大変さから今回は付けないという方もいましたが、どうしようかなと悩む方にはマグネット式で取り外し可能な鏡をおすすめしていました。
これが結構評判も良く、市販されているものなのでお手軽ですし、形も好きなものを選べますし、もし汚れて水垢が取れなくなってしまったら簡単に交換できます。
今回新築を考えている方は是非参考にしてみて下さい。
あと余談ですが黒のユニットバスを選ぶと水垢が目立ちますのでお風呂上がりにふき取るなどメンテナンスが大変です。
用途不明なバルコニー
バルコニーとは室外に張り出した手すり付きの屋外スペースのことを言います。
なんだか外と繋がって開放的で気持ちよさそうな空間ね
確かにバルコニーは奥行が広く取れれば開放的でガーデニングを楽しんだり、晴れている日は外でくつろいだり、洗濯物を干したりといろんな用途で使えるので人気があります。
私も晴れている日はのんびりバルコニーでビールでも飲みたいものです。
ただ、なんとなく良さそうだから、だいたいの家に付いているからというような曖昧な理由でバルコニーを採用するようでしたら私はなくてもいいのかなと思います。
掃除が大変
外部に面しているのでやはり室内に比べて掃除が大変です。
ほこりやゴミ、季節によっては落ち葉などがたまることもあります。
バルコニーをきれいに保つには定期的な掃除が必要になります。
維持費がかかる
バルコニーは防水対策もしっかりしないと雨漏れの原因になります。
一般的には15年ぐらいを目安に1度防水シートのやりかえが必要になります。
大きさにもよりますが50万円~100万円はかかるかと思います。
防犯面が心配
出入り可能な窓になっているので防犯面が心配になります。
防犯ガラスにすることは必須にはなりますが、それでも誰かが上って侵入可能なスペースにはなってしまいます。
バルコニーが不要であれば防犯リスクを高めることもなくなります。
バルコニーは気持ちのいい空間ですがデメリットもあるんですよね。
しっかりと家を建てる前に用途を考えておく必要がありますね。
特にもったいないのが部屋干しするスペースが室内にあるにもかかわらず奥行が1mぐらいしかないバルコニーです。
布団を干したりする用途があればそれでいいんですど、本当に使わないバルコニーはその分部屋を1m広げたらよかったという後悔に繋がるのでしっかりと事前に考えておきましょう!
ちなみにバルコニーにテーブルや椅子を置いてくつろぎたいと考えている場合は、最低でも奥行2mぐらいは確保したいところです。
屋上
都内で外を感じられる屋上は本当に憧れますよね。
子供にプールをしてあげたり、屋上で食事したり、ゆっくりくつろいだりとマイホームの夢が広がりますよね。
私もハウスメーカー時代には何度かお客さんの要望で屋上を付けた経験があります。
完成した時にはそれはすごく気持ちのいい空間で富士山が見えたり、東京スカイツリーが見えた屋上もありました。
そして屋上を付けた築5年程のオーナー様に会う機会がありました。
ご無沙汰しています。お変わりはありませんでしたか。
屋上は今でもお使いになっていますか。
変わらず快適に過ごしています。
でも屋上は年に2~3回ぐらいしか使っていないです…
年に2……3回…ですか……
けっこうこのケースって多いんです!
モデルルームで見て素敵だったから屋上付けたけど、いざ住んでみると上に上がるのが面倒くさくて子供にプールとか考えていたけど準備や後片付けが大変で結局全然屋上使っていないみたいな事態が発生しているんです。
とにかく普段の生活でわざわざ上に上がるのが面倒ということみたいです。
しかも上で書いたバルコニーと同じように掃除が大変で、防水シートのやりかえも必須でメンテナンス費もけっこうかかるんです。
さらに屋上は初期費用もだいたい200~300万円ぐらいかかるんです。
これだけ費用をかけて作って維持するのにも大変で費用がかかって、年に2~3回の使用頻度だったら皆様どうでしょうか。
バルコニーと同様に、屋上を計画するときは何のために作るのかを明確にしておく必要がありますね。
全館空調
全館空調とは建物全体どの部屋、廊下でも一定の温度を保つ空調システムのことをいいます。
どこの部屋でも夏であれば涼しく、冬であれば暖かくしてくれます。
今までの全館空調は各部屋での温度設定が出来なかったのですが、近年では部屋毎に温度設定できるメーカーのものもあり快適な住まいを後としする設備として人気があります。
また、部屋から部屋へ移動する時も温度が一定なので、近年話題にもなっているヒートショック(急激な温度差によって心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす健康被害)対策も防止できると言われています。
快適に過ごすことができて健康被害も防止できていい設備ですね!
ただ、全館空調を調べるとけっこうマイナスなことも書かれていたりするんですよね。
その最たるものがランニングコストが高い、使っていない部屋まで冷暖房して無駄ということなんです。
確かにずっと付いていて使っていない部屋まで冷暖房するのは勿体無いし、電気代も高くなりそうです。
でもここまでは全館空調を採用するにあたり皆さん承知の上だと思います。
今回は住んでから感じた大きなストレスを2つ挙げます。
- 男女間で体感温度が違う
- 故障時の大変さ
男女間で体感温度が違う
一般的に男女の体感温度というのは3〜5度程違うと言われています。
男性に暑がりが多く女性に寒がりな人が多いですね(私はかなり暑がりで夏はエアコンを付けていても1人だけ汗をかいています汗マーク)
そしてこの体感温度差で問題が出てくるのが夫婦それぞれの寝室で設計している場合です。
どうして別々の部屋で問題が出るの? 最近では各部屋で温度調節が出来るんだから別々の部屋でも問題ないんじゃないの??
確かに各部屋で温度調整すれば良さそうな気もしますが、例えば旦那さんは暑がりで温度を下げて寝たいけど奥さんは寒いのでそもそも空調を消して窓を開けて寝たいといった場合どうでしょうか。
全館空調は一つの電源から全部屋に冷暖気を供給するシステムなので、電源を消してしまうとどの部屋も止まってしまうんです。
寝室が同じであれば個別のエアコンも全館空調も供給する冷暖気は同じなので、結局どちらかが我慢せざるを得ないのですが、それぞれの寝室の場合はこのようなケースも発生するので注意が必要です。
高いお金を出して、最近では各部屋で温度調節出来るから大丈夫という話に乗せられて採用したにもかかわらず、結果夏や冬はそれぞれの体感温度の差から使いにくいということにもなりかねないので、採用する時はご家族で話し合う必要があります。
故障時の大変ささ
全館空調は下の絵のように一つの大元となる電源がありそこから各部屋へダクトで冷暖気を供給していると書きました。
ではもし、大元の電源が壊れてしまうとどうでしょうか。
そうなんです、全部の部屋の冷暖房が止まってしまうんです。
真夏の本当に暑い時、真冬の本当に寒い時に突然故障したらどうでしょうか。
皆さんは耐えられるでしょうか。
個別のエアコンであればどこかの部屋が付いていれば避難することは可能です。
保証とアフターメンテナンスはしっかりしていますので大丈夫ですという商品アピール文句がありますが、機械物なのでメンテナンスをしていてもいつ壊れるかは分かりません。
突然壊れたとしても今すぐ業者が来て修理してもらうということは不可能で、もし繁忙期だったり工事が立て込んでいたりすると修理するにも何日も待たないといけないなんてことも考えられます。
今ではたいぶ収束してきましたがもしコロナ禍みたいな時に故障してしまったらどうでしょうか。
半導体不足とまで言われていて、もしかしたら必要な部品が足りないというようなこともあるかもしれません。
住みながら故障の対応をするのは本当に煩わしく面倒くさいんです。。。
まとめ
今回は注文住宅で建てて後悔した設備を紹介しました。
特にこれは実際に付けてみていらなかったオーナー様の声を集めたものです。
打合せ時に本当に必要かどうかを改めて考え直してみるだけで数十万円~数百万円無駄に費用をかけなくて済むようになります。
数千万円かけて建築する注文住宅は本当に高い買い物で金銭感覚が分からなくなってしまうのも分かります。
総額は細かい金額の積み重ねです。
たった数十万円ならいいかと思った数だけ金額は上がってしまうので、本当に必要かどうかは今一度考えておく必要がありますね。