【注文住宅の窓で後悔したくないなら】非効率な窓の取り方を知って対策しよう!
こんにちは!住プラン不動産の森下です。
明るさを確保するため、景色を眺めるため、空気の入れ替えをするため、開放感を確保するためなど家において非常に重要な役割を占めている窓ですが、実はただあればいいってものではないんです。
窓の取り方ひとつでその空間って見え方や感じ方が大きく変わってきますよね。
でもとにかくたくさん窓がほしいからといって、間違えた考えで無駄に窓を付けてしまうとかえって非効率で使い勝手が悪くなるんです。
明るさ確保できるんでたくさん窓付けておきました!!などと言う営業マンもいるかもしれませんが、ただ数多く付ければいいってもんじゃなく、必要なところに必要な数を付けるほうがよっぽど効率的なんです。
今回は東京で大手ハウスメーカーで10年勤務し、自分でプランを描けるようになった経験から不必要な窓は避けた方がいい理由を紹介していきます!
断熱効率が下がってしまう
どれだけ分厚い断熱材を入れて断熱性能を上げたとしても、一番の熱の出入り口って窓なんです。
窓自体の性能も上がってはいますがそれでも窓が多い家だと断熱性能は下がってしまいます。
2022年10月に断熱の基準が新たに見直されて、今まで等級が1~4の範囲で断熱性能をランク付けしていたのが最高7まで等級が引き上げられ、より断熱性能の高い家を国自体が求めるようになってきました。
それに伴い各建築会社も窓の断熱性能を向上させてきましたが、それでもやはり一番の熱の出入り口は窓なので、同じ間取りで窓が多い家と少ない家とでは窓が少ない家の方が断熱性能が高い家になるんです。
例えば6帖ぐらいの居室であれば写真の左の間取りのように3方向に窓があるとそこから熱が出入りするのでかなり断熱性能は低下します。
6帖ぐらいの居室なら右の間取りのように引き違いの窓1つと小窓が1つあれば、窓を開けて風通しぐらいは出来るような形にすることが多いんです。
コストが高くなる
実は注文住宅ではひとつひとつの部材に単価が設定されています。なので窓が多ければ多いほど建物の金額が高くなるんです。
- 小窓(スウィングサッシ) 約5〜10万円
- 引き違い越高窓 約7〜15万円
- 引き違い掃出し窓 約15〜20万円
- はめごろし窓 約10〜20万円
さらに私が勤務していた東京エリアは防火の規制が厳しくてシャッターをつけることがほとんどだったのですが、そうするとさらに約3〜5万円ほど金額がかかり、またそのシャッターを電動で上げ下げできるものにすると3万円程金額がかかるんです。
例えば幅2mぐらいの腰高の窓だと電動のシャッターを付けてだいたい20万円ぐらいかかるんです。
もしそこが窓ではなく壁だったとしたら、壁の費用はかかりますがそれでも差額は15万円ぐらいは金額は下がるかと思います。
1ヶ所で15万円も金額が下がるのは大きいですよね。その分他の設備のグレードアップ費用にしたり家具費用に充てられたりしますよね!
ちなみにデザイン性の高い窓やガラス面が大きい窓などは1ヶ所あたり50万〜100万円ぐらいする窓もあるんですよ…
カーテン代がかかる
窓を付けたらほとんどの方がカーテンを付けられると思いますが、これもまた費用がかかるんです。しかもカーテンって打ち合わせの中で後回しにされがちで、忘れた頃にカーテン費用がのしかかってくるんですよね泣
今の注文住宅の窓は性能面が高くなっているので窓自体の大きさもたくさん種類があるんです。
幅4mぐらいある大開口の窓があったり、床から天井の高さまである開放的な窓があったりとけっこう種類が豊富にあるんですよね。
これはこれで気持ちのいい空間にはなるんですが、カーテンを付けるとなると窓自体が大きいのでそれに対応するカーテンも特注製作になっちゃうことが多いんです。
これも結局コストがかかるところにリンクするんですが、窓を付けるということはカーテン代もかかるということも踏まえて検討する必要があります!
掃除が大変
意外と住んでからじゃないと分からないのが窓のお掃除です。
窓をたくさん付けたはいいが住んでみると掃除が大変で無駄な窓はつけなければよかったと思う方も多いようです。
- はめごろしの窓にしたが外にわざわざ外に出ないと掃除が出来ない
- 吹き抜けの窓を付けたはいいが掃除が出来ない
- 手垢がついて窓拭きが大変
- 窓のサッシ枠や桟にほこりがたまる、しかも掃除しにくい
また、住宅展示場みたいに大きな窓や吹き抜けの窓を作ったはいいが掃除が大変でなかなか綺麗に保つことが出来ないという声も。
展示場は常にお客さんに見られてもいい最高の状態にしているので、特に吹き抜けの窓掃除なんかは業者に頼んでいることが多いんですよね。
展示場はとにかくその会社の出来ることを最大限にアピールしている場です。断熱性やメンテナンス性は一旦置いといて、「すごい!広い!おしゃれ!」と思わせるようこれでもかってぐらいたくさん窓を付けているので、展示場を参考にしすぎるとメンテナンスが大変な家になってしまうので要注意です!
家具配置に困る
家具配置って実は壁がかなり重要になるんです。
例えば本棚を置く時は窓の前に置きますか?壁の前に置きますか?
部屋に窓ばかり付けてしまうと家具の配置に困るんです。
掃出し窓(床まである窓)の前にソファを置きますか?
小窓の前に本棚を置きますか?
どちらも家具が邪魔して窓を開けづらくなってしまいます。
どこに家具を置くのかそれによりどこに窓を配置したらベストなのかを考えて設計するということが非常に大切になるんです。
まとめ
- 断熱効率が下がってしまう
- コストが高くなる
- カーテン代がかかる
- 掃除が大変になる
- 家具配置に困る
今回は不必要な窓は避けた方がいい理由5選について書きました。
窓について言えることはただ明るさや風通しのために闇雲にたくさん付けてもかえって非効率になります。
間取りの形やどのように家具を置くかも考慮した上で、必要な場所に必要な数を付けることが本当に重要になります。
私が得意としていることは前職で勤めていた大手ハウスメーカーに営業職ではありながらも間取りを効率よく描くことが出来ることです。
その土地でどんな間取りが取れるのか、またその土地でどんな暮らしが出来るのかを土地仲介を通してお手伝いさせていただきます。